本学修了生である佐々木雅子さん(滋慶医療科学大学院大学5期生:現 研究生)の研究論文「認知症高齢者の自律的口腔ケアプログラムの有効性検証:回復期リハビリテーション病棟における試み」(本学の飛田伊都子教授、研究生 山田利惠氏との共著)が学術誌「日本口腔ケア学会誌」第15巻第1号(2020年12月)に掲載されました。
佐々木さんは、本学での修士学位論文「認知症高齢者の自律的口腔ケアプログラムの構築:回復期リハビリテーション病棟における試み」において、回復期リハビリテーション病棟に入院中の認知症高齢者10名を介入群と対照群に分け、介入群のみに自律的口腔ケアを支援するプログラムを提供し、その有効性を検証しました。その結果、言語教示やモデル教示で構成するプログラムを提供した介入群において、自律的行動ケア行動の遵守率が高率を示し、口腔内細菌数が低減したという結果を導き出し、その内容を投稿論文にまとめました。
佐々木さんは、「臨床現場では、認知症高齢者の口腔ケアの重要性を感じながらも開口すら支援できない現状がありました。しかし、本大学院で行動分析学に出会い、その方法を活用することで患者が自ら歯磨き行動をとることができたことを経験しました。その研究成果を専門性の高い日本口腔ケア学会誌に掲載できたことは、非常に嬉しく思っております。論文投稿ならびに論文掲載に至ることが出来ましたのも根気強くご指導いただきました指導教授のお陰と感謝しております。今後も探求心を忘れることなく進んでいきたいと思っております。」と述べています。