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本学修了生の釣由美さん(12期生)が、ヒューマンインターフェースシンポジウム2025で研究成果を発表されました。

2025.10.9

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発表タイトルと要旨は以下です。

タイトル

釣由美・岡耕平 (2025). 高齢者の記憶困難への対処行動にみる認知的オフローディング:後期高齢者の自宅訪問調査. ヒューマンインタフェースシンポジウム2025論文集, Pp. 1160-1163.

要旨

高齢者の認知機能に関する研究の多くは、実験室での研究に参加できる比較的若く健康な個人に焦点を当ててきた。しかし、認知機能が低下している高齢者の日常生活における認知機能を検証する研究は不足している。このギャップを埋めるため、我々は13名の高齢者(平均年齢85.2歳)本人とその家族を対象に半構造化インタビューを実施した。データを質的に分析し、記憶が困難な状況で用いる認知的オフローディング戦略を特定した。以下の4つの戦略を明らかにした:(1)テクノロジーの活用、(2)他者への委任、(3)自己制限、(4)回避。戦略の選択は個人によって異なり、家族関係や生活環境に影響を受けていた。本研究の結果は、記憶力の低下と負荷軽減戦略の併用が高齢者の生活の質に重大な影響を与え得ることを示唆している。