本学修了生である住友順子さん(滋慶医療科学大学大学院6期生、現 研究生)の修士論文の一部である「TeamSTEPPS®の「チェックバック」遵守率向上を目指した介入の効果‐看護師間における行動分析学的教育プログラムの有効性の検証‐」(本学の飛田伊都子教授、修了生 小川正子氏、中山昌美氏らとの共著)が学術誌「医療の質・安全学会誌」第16巻 第3号に掲載されました。
住友さんは、本学での修士学位論文「TeamSTEPPSのチェックバック促進に向けた看護管理に関する研究:看護師間における応用行動分析学的教育プログラムの有効性の検証」において、一般病棟の看護師を対象として応用行動分析学的な教育を提供する群と提供しない対照群に分けてチェックバック遵守率を比較検証しました。介入群にはチェックバック遵守率増減についての言語的フィードバックやスコアフィードバックが提供され、スコアフィードバックによりチェックバック遵守率が急増することを明らかにしました。
住友さんは、「大学院入学前には、『なぜ簡単な行動である復唱ができないのか』という疑問を抱いていましたが、入学後指導を受け、行動分析学という学問に出会い、学ぶ中で、『どのようにしたら復唱ができるようになるのか』という視点を持ち、この研究に着手することができました。そして、医療の質・安全学会誌に掲載できたことは、非常に光栄なことであり、指導教授に心から感謝しております。今後も、臨床現場での疑問を研究に繋げ、研究に真摯に向き合っていきます。」と述べています。
住友順子,飛田伊都子,魚住真生,辰巳陽一,小川正子,中山昌美:TeamSTEPPSの「チェックバック」遵守率向上を目指した介入の効果‐看護師間における行動分析学的教育プログラムの有効性の検証‐.医療の質・安全学会誌16(3): 312-321, 2021.