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日本臨床麻酔学会誌Vol.39 No.7 2019に「医療事故に対する医療刑事裁判の状況」について、本学の木内淳子学長・教授の論文が掲載されました。

2019.12.17

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日本臨床麻酔学会誌 Vol39 No.7,753~757,2019」に第25回日本麻酔・医事法制(リスクマネジメント)研究会特別講演として「医療事故に対する医療刑事裁判の状況」が掲載されました。
この論文は、本学の木内淳子学長・教授らが執筆しました。

【要旨】
民事裁判と異なり、医療における刑事裁判の全貌は公表されていない。しかし公刊資料で収集すると業務上過失に関する医療刑事裁判では、1950年から2017年末まえの被告人数は444名で、そのうち127名が公判請求され23名が無罪となった。一般的な刑事裁判では検察庁に送付された中で、8.3%が公判請求され、99.8%が有罪となっている。最近医療水準が問題となった事件では無罪判決が続いた。しかし年代別の無罪の比率には大きな変化が見られなかった。2015年以降医療機関からの警察届出件数は減少したが、司法解剖に至った事例が58件あり、刑事裁判になる可能性は依然として残る。事故発生後の医療機関としての対応についても検討を行った。
キーワード:医療事故,刑事裁判,警察届出