本学大学院では学生の研究計画、学歴、履歴に応じて、専門性を究めていきます。
医療安全管理学の体系
大学院では患者の安心と安全、医療の質の向上を目指し、各学生の履歴と目的に応じて授業科目を履修します。まず、自らの研究の準備のために必要な科目を基礎科目・専門基礎科目から選択履修。次に、医療安全管理学の基礎・基本となる基幹科目を履修します。その後、「医療安全管理学分野」と「医療安全管理学の領域としての医療経営管理学分野」の2分野にわかれ、それぞれに必要とされる実践的科目を受講して専門性を究めていきます。
入学から修了までの履修体制
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1年次
自らの研究の準備とともに基礎を構築
前期基礎科目、専門基礎科目などを履修
研究計画書提出後期基幹科目、実践科目、特別演習などを履修
課題研究(修士論文作成) -
2年次
2分野にわかれ、それぞれ研究を実践
前期特別演習、
課題研究(修士論文作成)後期課題研究(修士論文作成)、
修士論文発表
診療報酬の医療安全管理加算を請求できる「医療安全管理者」の条件を満たしています。
医療機関における医療安全対策について、一定の基準を満たしている場合は診療報酬上の医療安全管理加算が適用されます。その際に「医療安全対策に係る適切な研修を終了した専従の看護師、薬剤師等が医療安全管理者として配置されていること」が一つの条件となっています。
本学の必修科目である「医療セーフティマネジメント学特論」(2単位)と「医療リスクマネジメント学特論」(2単位)の2科目を履修すると、基準の中に示された「適切な研修を終了」したとみなされます。
認定看護管理者認定審査の受験資格が得られます。
認定看護管理者は、公益社団法人日本看護協会の認定看護管理者認定審査に合格し、「管理者として優れた資質を持ち、創造的に組織を発展させることができる能力を有すると認められた者」と定義されています。
看護管理者として、対象者のニーズを把握し、看護職の知識・技術を最大限に活用してより良い看護を実践するとともに、医療機関の経営面・人材面も含めて計画的に看護職を導き、組織目標を達成できる能力を持つことの証明となります。
本学は認定看護管理者受験資格の「要件4:大学院(管理関連)」に該当します。本学での学修と看護管理に関連する修士論文研究によって、修了後に認定看護管理者の受験資格を得るための書類審査を受けることができます。
職業実践力育成プログラム(BP)に認定されました。
「職業実践力育成プログラム」(BP)とは、社会人が自らの職業に必要な能力の向上を図ることを目的とした実践的・専門的な教育プログラムのことで、文部科学省が認定しています。
この認定により、医療機関の看護師等の医療職、事務職、医療・福祉系教育機関の教員等が、医療安全管理学・医療経営管理学に関する知識とその実践に必要な技術・技能を修得することができる課程と認められたことになります。
職業実践力育成プログラム(文部科学省)の詳細はこちら なお、職業実践力育成プログラムの認定により、所定の条件を満たす方は「専門実践教育訓練給付金」の申請により、学費の一部(上限40万円/年、最大112万円)が支給されます。詳細はこちら。
修了後に広がる可能性
医療安全管理学の基本を修得することにより、病院、企業等でこの方面のスペシャリストとして活躍できます。また、修士号を得たことにより、病院、企業の組織を支援・指導・統括する者となることができます。さらに、大学等の教育研究機関での活躍も可能です。
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病院臨床系
- ・病院管理職
- ・医療技術管理職
- ・医療機器安全管理責任者
- ・医薬品安全管理責任者 など
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教育研究系
- ・大学教員
- ・公的研究機関研究員
- ・医療系専修学校教員 など
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病院事務系
- ・事務系管理職
- ・経理・人事・労務・設備管理等の役職 など
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企業系
- ・医療機器・医薬品メーカー(品質管理、医療安全)
- ・検査センター(精度管理、医療安全)
- ・一般企業(健康管理、労働安全管理)
- ・コンサルタント(医療安全管理、医療経営管理)など
さらなる進学で専門性を高めることも可能です。
修士号を取得した後、さらに専門性を追究するために他大学大学院博士後期課程へ進学できます。
進学にあたっては、本学大学院の専任教員がアドバイスを行います。
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滋慶医療科学大学大学院修了
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博士後期課程へ
修士論文で研究した領域をさらに深く追求するために、関連する医学、看護、医療、人間科学、工学、経営学等の大学院博士後期課程に進学できます。修士号を取得していれば、一度社会に出て勤務してから、博士後期課程に進学することも可能です。