私は臨床検査技師養成校の専任教員として、滋慶医療科学大学院大学に入学しました。ちょうどその時期に臨床検査技師養成校指導要領が改訂され、医療安全管理学（1単位）が新科目として追加されることが決定しました。これは臨床検査技師の業務として、医師または歯科医師の指示を受けて検体採取を行うことが可能となったことに伴うものです。

そこで修士論文研究のテーマとして、医療安全管理学の教育プログラムの構築を検討することにしました。まず、3年制臨床検査技師養成校での医療安全教育の現状調査を行い、その結果をもとに医療安全管理教育プログラムを構築、実際の教育に適用し、さらに学生の学修習熟度を向上させることができるかを検証しました。

平成28年3月に無事修士課程を修了することができました。修士論文研究の内容については、平成28年夏に開催される日本臨床検査学教育学会で発表する予定です。今後は研究生として大学院に所属しながらさらなる知識修得に努め、医療の質・安全学会等でも活動していきたいと考えています。

また臨床検査技師養成校の教員として、臨床検査技師を志す学生達に大学院で学んだセーフティーマネジメントとリスクマネジメントなどの考え方を伝えて、医療安全教育に少しでも貢献できればと考えています。