私が本学に進学を決めたのは、高度急性期病院から高齢者施設に異動をした時に「施設の安全管理をどうしたらよいか」という悩みに直面したことがきっかけです。それと同時に、人々が住み慣れた場所で安全に医療を受けるためには、病院以外で働く看護師の、キャリア形成支援が必要だと考え、私の研究テーマとなりました。

在学中は諸先生方の丁寧で温かいご指導のもと、知見を深めることができました。学内は、一人ひとりのデスクとロッカーがあり、図書室も充実しています。学習する環境が整備されていることは「大人の学習」を支援する体制の一つだと思います。入学して良かったことは、医療安全について熱く語り合える仲間が出来たことです。働く場所や職種、経験年数が違っても医療に向かう姿勢は同じです。ここに通学する学生が安全な医療の提供を望み、自らの役割を果たすため学びに来ていることが、私の励みになり、糧となりました。そして医療安全の対象は病院だけでは無いことも再認識しました。

私は在宅医療の場で働く看護師が、安全に看護実践できる環境を整えるべく、今年4月に、高度急性期病院から在宅医療にキャリアチェンジをしました。日本全体の地域包括ケアシステムを推進するための一助となるよう、尽力していきたいと考えています。